アジサイ剪定後の6つの管理術:夏から冬までの作業ポイント
剪定したアジサイ、そのままにしていませんか?

来年も美しいアジサイを楽しむためには、適した時期に剪定を行うことに加え剪定後の適切な管理が大切です。
アジサイの剪定をしないと来年度の花付きが悪くなるので、アジサイを育てる上で剪定が重要な作業ということは、ご存知の方が多いと思います。
しかし、剪定後のアジサイの管理も大切だという認識をもっていらっしゃる方は少ないのではないでしょうか。
ここ数年は、温暖化の影響で植物管理の常識も変わりつつあります。
美しいアジサイを長く楽しむためにも、アジサイ剪定後の夏から冬までの管理術についてお伝えしますね。
この記事は、お忙しい方のために目次の見出しを追うだけでも内容を理解できるようにしています。
詳しく知りたい方は、このまま読み進めていただくか気になる小見出しをクリックしてみてください。
目次
アジサイ剪定後の管理①:水やりの重要性と方法

アジサイは水を好む植物です。
剪定後は注目度が低くなるアジサイですが、来年の開花へ向けて準備するなかで水分供給は欠かせません。
アジサイにとって、剪定後の季節というのは夏場になるので、年数を重ねた露地植えの大株アジサイ以外は水やりは必要となります。
また、ご家庭のお庭で、地植えして数年経過したアジサイであれば株もしっかりしてくるので、水やりを忘れていたとしても雨の多い時期と重なれば水分が取れていたりすることもあるでしょう。

しかし、近年の温暖化による異常な暑さはアジサイの水やりを考え直す程になっています。
剪定後の地植えアジサイの葉が黄色くなっていたり、しおれかけていたら注意信号です。
また、お庭の鉢植えのアジサイに関しては、水やりを1日忘れただけでかなり弱ってしまうほどの環境になりつつあります。

そこで、まずは鉢植えアジサイの対策です。
涼しい時間帯に、鉢の底から水がドンドン流れるくらいにタップリと水を与えましょう。
地植えアジサイの場合も、高温が続く日には涼しい時間帯をえらんで積極的に水やりを行います。

どちらも、ただ水をかけるだけではいけません。
水やりのコツをお伝えしますね。
有効な水やりの方法として、図解のAのように根元にしっかり水が伝わるように真上からゆっくり水を注ぎます。
じっくりと大きな根の先まで水分が行き渡るでしょう。
逆に、Bのように全体に水まきをしてしまうと、水が分散してしまいアジサイの株元の大切な根に届く水分量も減ってしまうので注意してください。
葉が乾いているようであれば、時々アジサイの上からかけてあげるのも良いでしょう。
ただし、過剰な水やりは根腐れの原因になるため、土壌が乾いているのを確認してから適量を与えます。
アジサイ剪定後の管理②:日陰の確保と日差しの影響

近年の真夏の直射日光は、アジサイにとって大きな負担となりつつあります。
日光が大好きなアジサイですが、直射日光や強すぎる日差しとなると、逆にアジサイの葉や花を傷つけてしまうからです。

移動ができる鉢植えアジサイは、剪定後に半日陰に移動させて真夏の間は定位置にします。
直射日光を避けるために完全な日陰に移動させてしまうと成長に影響してしまうので、半日くらいは日光が当たる半日陰に移動させましょう。
その際に、熱が鉢に伝わりやすいコンクリートの上などは避けます。

地植えアジサイは、遮光ネットを使用して日差しを緩和してあげるだけでも違います。
遮光ネットなどの見た目が気になったり設置するのが難しい場合は、そのシーズンだけ遮光ネットで日除けを行い、休眠期の冬に入った際に直射日光が当たらないエリアへの移植を考えて良いでしょう。
また、これから新たにアジサイをお庭に植えられる方も、近年の異常な暑さを考慮して植える場所を考えておくと良いですね。
アジサイ剪定後の管理③:栄養の補給と肥料の施し方
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剪定後のアジサイは栄養補給が必要です。
夏から秋にかけては、低窒素・高リン酸・高カリウムのバランスの良い肥料を与えることがおすすめです。
この栄養バランスは、新しい花芽の形成や根の成長を促進します。
肥料の種類や使用量については製品の指示に従って適切に施しましょう。
過剰な施肥は逆効果となるため、適切な量を守ることが重要です。
アジサイ剪定後の管理④:風通しと湿度の管理
アジサイは風通しの良い環境を好みますが、強風に直接さらされることは避けましょう。
風がアジサイの葉や花を傷つける恐れがあるだけでなく、初夏に出来た芽を傷めてしまう可能性があるからです。
特殊な環境でない限り風よけは必要ない方が多いとは思いますが、強風にさらされそうな場合は設置することをオススメします。
お宅の壁などを利用するのも良いですね。

また、乾燥した空気はアジサイの葉や花を乾燥させ葉の変色やしおれたりするなどの悪影響を及ぼすことがあります。
水分が大好きなアジサイが次年度の開花まで生き生きと育つように、霧吹きなどで適度な湿度を保つのも有効的ですよ。
地植えアジサイで数が多い場合は、涼しい時間帯に水撒きをしても良いでしょう。
アジサイ剪定後の管理⑤:花の摘み取りと効果

剪定後のアジサイは、枯れた花を摘み取ることでエネルギーを新しい花芽の形成や根の成長に使うことができます。
花を剪定せずに残しておくと、株に余計なエネルギーをかけてしまい負担が大きくなるのです。
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また、今年開花しなかったアジサイを剪定せずに残しておくと、品種によっては遅れてポツンと開花する場合もあります。
アジサイの株の体力も考えて、数日だけ楽しんで生け花としてお部屋に飾ってみるのも良いですよね。
アジサイは、時期によっては潔く剪定することで、次年度以降より多くの新しい花を咲かせることができます。
アジサイ剪定後の管理⑥:冬季の保護対策
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東北地方以北の寒冷地では、アジサイを冬季に保護することが重要です。
特に、ヤマアジサイなどの枝の細いアジサイは、冬の乾燥した風に当たりすぎると株自体が死んでしまうこともあります。

地上部が凍結する可能性がある場合は、腐葉土やマルチング材料を使って保護しましょう。
また、風よけネットや寒冷紗などで風よけを設置することで、寒風から守る対策もおこなってください。
これにより、アジサイは冬季の厳しい環境にも耐えることができます。
剪定後の管理でアジサイをもっとキレイに!

アジサイ剪定後の管理は、花を美しく咲かせ健康な状態を保つために不可欠な作業です。
剪定後の真夏から冬までのアジサイの管理ポイントをしっかり押さえることができたでしょうか。
来年度の初夏、みなさんのお庭でより美しいアジサイが楽しめると良いですね。
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この記事のライター
九州在住のガーデニングライター
家作りをきっかけに庭管理を始めて12年。
関わってきた時間の分だけ、
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