宿根草の庭 4月のお手入れ
4月はお庭の宿根草の活動時期

桜の開花が終わり季節は初夏に入りつつあります。
お庭の花壇が一層カラフルになり、3月に植えた宿根草の成長も一段と進むことでしょう。
朝晩の寒さも緩やかになり、いよいよガーデニングシーズン到来といった感じです。
お庭で行いたい4月の宿根草のお手入れについてご紹介しますね。
この記事は、お忙しい方のために目次の見出しを追うだけでも内容を理解できるようにしています。
詳しく知りたい方は、このまま読み進めていただくか気になる小見出しをクリックしてみてください。
目次
宿根草の庭①植えつけ・株分け
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4月は、3月に引き続きポット苗の植え付け時期です。
3月よりさらに宿根草が生育するのに良い環境条件が整っています。
園芸店に行くと、3月から引き続き様々な種類の宿根草がたくさん並んでいますよね。
お庭の1年間の雰囲気を左右する宿根草。
ここはじっくりと時間をとって眺めてみましょう。

園芸店に並ぶ宿根草は、同じ宿根草よりも早めの成長をして店頭に並んでいます。
ネットで調べて見つけた宿根草が、店頭で見てみると意外と成長していることが多いです。
イメージと違ったという事があるかもしれませんが、逆にちょっと先の成長の様子が分かるのはメリットですよね。
また、様々な宿根草をながめることで新たな宿根草との出会いも多いでしょう。

お気に入りの苗を購入してきたら、直ぐに植え付けましょう。
苗を植えつける際には、苗を根元から優しく抜き出して根を傷つけないように注意して植えつけます。
宿根草を植える穴は根が伸びやすい深さを考慮して掘ります。
一般的には根の長さの2倍程度掘ると良いでしょう。
植えつけた後には、しっかりと土を押さえつけ根を保護します。

地植えの宿根草は、基本的に雨水だけで大丈夫です。
植え付け直後は土に馴染ませるために水やりは必要ですが、しばらくすれば雨水のみで問題ありません。
しかし、ここ数年の温暖化により4月とはいえ夏日の日もあり、これまでの植物管理の常識が変わりつつあります。

できたら、お時間のある時に植え付けた宿根草周辺の土の状態などを観察されることをオススメします。
土の表面が乾燥していると水やりのサインです。
朝夕の暑くない時間帯にしっかりと水やりを行いましょう。

さらに、宿根草は成長し続けるため、数年ごとに株分けを行うことで庭を美しく保つことができます。
株分けすることで若返らせて一から育てるという感じでしょうか。
また、株分けをすることでお庭に新しい株が増えるので自分が理想とするお庭へ近づけることもできるでしょう。
この時期、夏〜秋に咲く宿根草は株分けが出来ます。
多肉植物なども株分けするのに適した季節です。
春咲き宿根草は、一部のものを除き花や蕾を痛めてしまうので行わないようにしましょう。
宿根草の庭②種まき

4月は一年草、二年草、宿根草の種まきに最も適した時期になります。
園芸店に並ぶ宿根草もカラフルで魅力的ですが、種から育てることで「育てる楽しみ」がありますよ。

<種の撒き方>
種をまく:
準備した土に種をまきます。
種のまき方や深さは種類によって異なりますので、種の袋に記載されている情報を参考にしましょう。
土を軽く押さえる:
種をまいた後に土を軽く押さえて密着させます。
ただし、土を強く押さえると種が圧迫されて発芽しにくくなるので注意が必要です。
水やりと管理:
種まき後は十分な水を与えて土の乾燥を防ぎます。
発芽後には間引きを行い、成長するのに十分なスペースを確保しましょう。
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ポットや育苗箱などを利用して種を撒いた場合には、雨の当たらない暖かいエリアで育てていきます。
乾燥には弱いので水切れさせないことが大切です。
乾燥を避けるために、種から発芽するまでは不織布や新聞紙などで覆ってあげるのも良いですよ。
宿根草の庭③春植え球根の植え付け

この時期は、春に植えつけて、晩秋まで楽しめるグラジオラスなどの春植え球根類の植え付けができます。
事前に秋以降に地中から出て切る球根類のガーデン計画を具体的に考えておくと良いでしょう。
ユリ類は春と秋であればどちらの時期でも構わないので、秋の植え付けを逃した方はぜひ春の植え付けに挑戦してくださいね。

球根を選ぶ際は、健康的で新鮮な球根を選びます。
固くて重く、表面に傷やカビがないものがオススメです。
宿根草の球根は十分な日光を必要としますので、日当たりの良い場所を選びましょう。
また、風通しの良い場所を選び水はけの良い土壌を事前に用意しておくことが大切です。

球根を植え付ける深さは球根の種類によっても異なりますが、一般的には球根の直径の2~3倍の深さに植え付けるのが適切です。
上から土を沢山かぶせて上げるのも良いですね。

球根を植える際には、必ず先端を上に向けて植え付けます。
横向きや下向きに植えてしまうと、芽が出てもなかなか土から芽を出せなかったり茎が湾曲したりと不格好になってしまい成長にも影響するからです。

また、ちょっと面白い方法として、一季咲きの球根であれば植え付け時期を少しづつずらしてみると良いですよ。
ずらすことで開花期が変わっていくので、次から次へと花が咲いてくれます。
お花を長く楽しむことができるわけです。
宿根草の庭④鉢植えの管理

鉢植えの宿根草の場合は、芽が出てから勢いよく成長を始めるまでの今の時期が重要です。
この時期にしっかりと日に当てて間のびしないように育てることで、開花期の倒伏防止になり成長後の姿や花付きが良くなるからです。
鉢植えの宿根草は限られた鉢の中でしか成長できません。
地植えの宿根草以上に注目してあげて下さいね。

春は気温が上昇し乾燥しやすい季節ですので、鉢植えの宿根草の水やりには注意が必要です。
土の表面が乾いたら必ず十分な量の水を与えます。
しかし、過湿に傾くと根腐れしてしまうので、水はけの良い土を使って水の溜まり場ができないようにしましょう。

成長期の宿根草には栄養が必要ですので肥料の施しは必須です。
有機肥料や液体肥料を使って根元に均等に施していきますが、肥料の量や種類については宿根草の種類や育て方に合わせて調整していくことが大切でしょう。

4月は、鉢植えにしたばかりの宿根草がある中で、春にお花を咲かせてくれた開花後の宿根草もあるかもしれません。
福寿草やアネモネ、ネモローサなどは、開花が終わり株を充実させていく時期です。
これから休眠期に入っていくので地下部に栄養を蓄える大切な期間でもあります。
この場合は、花を摘心して株のエネルギーを根や新しい葉に集中させることを心がけてください。
また、しっかりと日に当てながら、土の表面が乾いたら水を与えることがポイントになってきます。
余裕があれば、速効性の液体肥料などを与えるのも良いでしょう。
宿根草の庭⑤病害虫対策

4月は暖かさにつられて植物の活動が活発になる時期でもあり、病害虫の活動も活発になる時期です。
アブラムシをはじめ様々な幼虫が孵化し、作業中に見かけることも多くなりますよね。
「虫の季節が来た!」とネガティブに捉える方もいらっしゃるでしょう。
見つけたら、早めに防除することが大切です。
また、季節的に半袖で作業したくなる時期ですが、温かさに誘われて作業中に病害虫やヘビなどに出会うことがあるかもしれませんので、長袖や手袋などでカバーすることも忘れないでくださいね。

さらに、昼間は見かけないのに新芽が食べられていたりする事もあります。
ヨトウムシのような病害虫は、昼間は土中や鉢底などに隠れていて夜間になると活動を始め食害するのです。
中には益虫や天敵も潜んでいるので、むやみに薬剤を撒いてしまうのは勿体ないです。
早めに見つけた時点で、広がる前に防除することをオススメします。

また、花がらなどは放置せず、キレイに取っておくだけで風通しが良くなり病害虫の発生を少なくすることもできます。
周辺の植物や植栽も葉同士が重なり合っていると病害虫が隠れやすくなるので、軽く剪定しておくのも良いでしょう。
まとめ

4月は園芸店に豊富な苗がたくさん並び宿根草選びが楽しくなる時期です。
また、散歩中に素敵なお花が咲いているお庭に出会うこともあるでしょう。
そんな出会いも素敵ですよね。
ワクワクした気持ちでガーデニングを楽しんでください。
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この記事のライター
九州在住のガーデニングライター
家作りをきっかけに庭管理を始めて12年。
関わってきた時間の分だけ、
植物の声が聞こえるようになりました。
子育てと似ていて上手くいかなかったり癒されたり!
難しく考えないで、
気になった植物に寄り添ってみてくださいね☆彡