寒冷地でも花いっぱいに!花の美しいグランドカバー10選|雪国 北海道にも
寒冷地でも花が美しいグランドカバー

こんにちは、札幌近郊在住の北海道ガーデナー、沙鳥です♪この記事では、寒冷地でも植えておくだけで手軽に美しい花を楽しめるグランドカバーの魅力と注意点をご紹介します。
寒さの厳しい地方では、早春や晩秋は冬支度や雪割りなど何かと忙しく、花の手入れまで手が回りませんよね。そこで活用したいのが花の美しいグランドカバー。一度植えておけば、ほとんど手間いらずで花を楽しめるグランドカバー10種をご紹介します。
この記事は、お忙しい方のために、目次の見出しを追うだけでも内容を理解できるようにしています。
詳しく知りたい方は、このまま読み進めていただくか、気になる小見出しをクリックしてみてください。
目次
-
寒冷地でも花が美しいグランドカバー
- 寒冷地でも花が美しいグランドカバー1:ビンカマジョール、ビンカミノール(耐寒性★★★)
- 寒冷地でも花が美しいグランドカバー2:アジュガ(耐寒性★★★)
- 寒冷地でも花が美しいグランドカバー3:芝桜(耐寒性★★★)
- 寒冷地でも花が美しいグランドカバー4:耐寒性マツバギク(耐寒性★★★)
- 寒冷地でも花が美しいグランドカバー5:クリーピングタイム(耐寒性★★)
- 寒冷地でも花が美しいグランドカバー6:タイムロンギカリウス(耐寒性★★)
- 寒冷地でも花が美しいグランドカバー7:ヒメイワダレソウ(リッピア)(耐寒性★)
- 寒冷地でも花が美しいグランドカバー8:ヤブラン(耐寒性★★)
- 寒冷地でも花が美しいグランドカバー9:ギボウシ(耐寒性★★★)
- 寒冷地でも花が美しいグランドカバー10:ユキノシタ(耐寒性★★★)
-
まとめ
寒冷地でも花が美しいグランドカバー1:ビンカマジョール、ビンカミノール(耐寒性★★★)
おすすめの理由:ツルを伸ばして広がり、日なたで可憐な青い花を咲かせる

艶やかな緑の葉に、青~紫の可憐な花を咲かせるビンカマジョールとビンカミノール。特に、葉と花が小さめのビンカミノールの方が耐寒性がより強いので、寒さが厳しい土地の方はビンカミノールを選びましょう。
使い方の魅力:石垣の上からツルを垂らして楽しむことも可能

旺盛にツルを伸ばして広がっていき、また岩場の乾燥にもとても強いので、石垣や塀の上から垂らしても楽しむこともできます。そのまま冬になり寒風が吹き付けると葉が落ちたり色が変わることはありますが、春になればまたすぐに美しい艶やかな葉を芽吹かせます。
注意点:低温下でも繁殖力旺盛なため、他の植物を圧倒しないよう適宜カットする
耐寒性、耐暑性、耐乾燥性と三拍子そろっているので、過酷な環境下でもどんどん育つ一方で、春先や秋口も繁殖力が衰えることが無いので、仕切りが無い場所ではどんどん増えていってしまいます。そのため、寄せ植えよりは単一で植え、のびてきたら早めにカットしましょう。
寒冷地でも花が美しいグランドカバー2:アジュガ(耐寒性★★★)
おすすめの理由:華美過ぎない青紫~ピンクの花を咲かせ、シックな葉色のものも
-1600124431.jpg)
可愛らしく上品な花を咲かせるアジュガは、耐寒性が非常に強いため北海道でも大人気。落ち着いた銅葉は山野草のような雰囲気があり、ナチュラルなお庭を演出してくれます。
使い方の魅力:雪解け後になかなか乾かないような、湿った日陰にもおすすめ

雪国では、建物の陰などはいつまでも雪が残り湿っていることが多いですが、アジュガはむしろそのような場所を好み、ランナーをのばしてどんどん増えていきます。
注意点:一日中日が当たり乾燥する場所には向かない
丈夫なので乾燥してもすぐに枯れるという事はありませんが、雪解けが無い場合は乾燥具合を確認して適宜水やりをしましょう。日当たりの良い場所より半日陰の方が生育が良く増えやすいです。
寒冷地でも花が美しいグランドカバー3:芝桜(耐寒性★★★)
おすすめの理由:カラフルな花がカーペット状に広がり、雑草抑制効果が高い

昔から人気の高い芝桜ですが、品種改良が進み様々な色や形の花を楽しめるようになって人気が再燃しています。特に鮮やかなピンクのダニエルクッションは寒さに強く丈夫なのでおすすめです。また、芝桜は地面を高密度に広がるので、雑草が生えにくくなります。
使い方の魅力:花壇の縁取りなど、日当たりが良く雪解けが早い場所におすすめ

とにかく日当たりさえよければどんどん花をつける芝桜は、花壇の縁取りやお庭の斜面など一日中日の当たるような場所に植えると良いでしょう。過湿には強くないので、出来れば雪が残るような場所は避けた方が無難です。
注意点:高温多湿を嫌うため、蒸れないよう花後にカットする
寒さに強い反面、高温多湿はあまり得意ではありません。北海道以外の地域では、花後に早めにカットして蒸れを防いだ方が良いでしょう
寒冷地でも花が美しいグランドカバー4:耐寒性マツバギク(耐寒性★★★)
おすすめの理由:多肉植物なので乾燥に強く非常に強健

アフリカ原産の耐寒性マツバギクは多肉植物で非常に乾燥に強く、日当たりと水はけのよい場所であれば、ほぼ放任でもどんどん広がっていきます。鮮やかなピンク色の花を咲かせる「レイコウ」は、耐暑性・耐寒性・耐乾燥性と三拍子そろった非常に強健な品種です。
使い方の魅力:ロックガーデンや石垣の上など乾燥する場所でも良く育つ

風通しが良く乾燥した場所を好むので、他の植物が育たないような夏場に高温になるロックガーデンや石垣の上などでも育ちが良くどんどん広がっていきます。西日がきつい場所にもおすすめです。
注意点:日照不足だと花がつかないため、日当たりの良い場所に植える
水やりや肥料の手間がほとんどかからないマツバギクですが、日当たりが悪いと花付きが悪くなってしまいますので、日当たりの良い場所で育てましょう。
寒冷地でも花が美しいグランドカバー5:クリーピングタイム(耐寒性★★)
使い方の魅力:踏圧に強く雪の上から踏まれる場所も可。ハーブなので害虫に強い

這性で、良く踏まれる場所では丈が低く育ちます。雪の上から踏みつけられるような場所に植えていても、春になればすぐに美しい新芽が出てきます。ハーブ独特の芳香で害虫が付きにくいのも魅力です。
注意点:ひと株が小さいため、ある程度育つまでは強すぎる踏圧に注意する
クリーピングタイムは大きくなり踏まれるうちにどんどん背丈が低く這うように育ちますが、あまり踏まれない場所では立ち上がるように育つこともあります。まだ株が小さい頃は立ち上がって育っている場合もあるので、いきなり踏むと茎が折れてしまうので注意しましょう。
寒冷地でも花が美しいグランドカバー6:タイムロンギカリウス(耐寒性★★)
おすすめの理由:クリーピングタイムよりもさらに華やかな花付き

同じ這性のタイムですが、より花付きを楽しみたい方はこちらのタイムロンギカリウスがおすすめ。こぼれんばかりのピンクの花を一面に咲かせる姿は圧巻です。
使い方の魅力:花付きが密なので、踏まれない場所が無難

クリーピングタイムと同じく、踏み込むことで背丈を低く抑えることが出来ますが、花の時期にはビッシリと花がつくので人の出入りがある場所にはお勧めしません。
注意点:夏場のムレに弱いので、花後に刈り戻す
寒冷地ではあまり神経質になる必要はありませんが、花後に軽く刈り戻しておくと、梅雨時や猛暑になった際にもムレで傷むことがありません。
寒冷地でも花が美しいグランドカバー7:ヒメイワダレソウ(リッピア)(耐寒性★)
おすすめの理由:小さな白花を楽しんだり、短く刈り込んでも使える

白くて小さな花が可愛らしく、小さな葉が明るい緑なので、庭一面に敷き詰めて使うとかなり明るい雰囲気に。ランナーを伸ばしてぐんぐん広がり、元々背丈が低いので刈り込み不要ですが、芝生の代用として使用したい場合は、短く刈り込むとより密な状態で楽しめます。
使い方の魅力:柔らかな手触りでペットやお子さんがいるお庭におすすめ

小さな葉が柔らかくチクチクしないので、ペットや小さなお子さんがいるお庭には芝よりもおすすめです。敷き詰めると雑草も抑えられ、またカメムシなどの害虫を寄せ付けないのも嬉しいポイントです。
注意点:大きく広がるまでは耐寒性は高くないため、植え付けは早い時期に
今回紹介している中では耐寒性は弱め。植え付けは5~6月頃の早い時期に済ませ、しっかりと成長させてから初めのうちはマルチングなどをして冬越しをしましょう。マイナス10度程度までは積雪が無くても耐えますが、積雪が無く地面深くまで凍るような場所には不向き。冬には地上部が枯れるものの、春になるとまた新芽が出てくるので、枯れてしまったとあきらめず春を待ちましょう。
寒冷地でも花が美しいグランドカバー8:ヤブラン(耐寒性★★)
おすすめの理由:白~藤色の花で落ち着いた雰囲気。
-1600124431.jpg)
淡い藤色で線状の花を咲かせるヤブランは、清楚で落ち着いた雰囲気のお庭を演出してくれます。和風の庭の下草として好んで使用されますが、耐陰性も強いので自然風のシェードガーデンにも似合います。
使い方の魅力:乾燥に強くロックガーデンにも向く

ヤブランは耐寒性・耐暑性・耐陰性だけでなく乾燥にも強いため、植える場所を選びません。ロックガーデンやコンクリート塀沿いの乾燥した場所でも問題なく生育します。ランナーで増えるタイプではないので、隣家との境界線などを乗り越えていく心配がありません。増やす場合は株分けをしましょう。
注意点:寒さで葉が傷んだらカットしておくと、春に美しい新芽が出てくる
寒さの厳しい場所では葉が傷んだりしおれたりしますが、傷んだところをカットしておくと春にはまた美しい新芽が出てきます。その場合はあまり早い時期に葉をカットせず、残った葉をしっかりと太陽に当てることで冬を越す養分を貯えさせましょう。
寒冷地でも花が美しいグランドカバー9:ギボウシ(耐寒性★★★)
おすすめの理由:美しい葉と、紫色の花のどちらも見ごたえあり

空いている場所に植えておくだけで美しい広い葉が長期間楽しめ、夏には薄紫色の花も咲かせてくれるギボウシは、北海道のお庭で好んで使われます。冬に地上部が無くなるので、冬越しに気を遣うこともありません。
使い方の魅力:日陰でも花を咲かせるのでシェードガーデンの主役に

日向でもよく育ちますが、耐陰性が強いので日陰~半日陰だとより葉が美しく育ちます。一日に2時間程度の日が当たる場所なら花が咲きますので、シェードガーデンの主役として見栄えがします。
注意点:冬には地上部(葉)が無くなるので、別種と寄せ植えするのがおすすめ
夏の間、大きく葉を広げるので寄せ植えにおすすめなのはヤブラン、ヒューケラ、ユキノシタなど耐陰性の強い植物です。またアジュガのように初春に咲く植物を植えると、ギボウシの新芽が出る前の庭を彩ってくれます。
寒冷地でも花が美しいグランドカバー10:ユキノシタ(耐寒性★★★)
おすすめの理由:名前の通り、雪の下でも緑の葉を保つ

雪の下でも緑の葉を保つほど耐寒性があるユキノシタですが、控えめで趣きのある外見から好んで用いられてきました。耐陰性も強いので、日当たりが悪くジメジメとした場所を好み少しずつ増えていきます。
使い方の魅力:可憐な白花と丸く可愛らしい葉が小さなスペースにもぴったり
-1600203904.jpg)
お庭の小さなスペースが空いたら、ユキノシタを植えるのがおすすめ。可憐な白花と丸く可愛らしい葉は、他の植物を引き立ててくれます。背丈の高い植物の陰になってしまうような場所でも、弱い日差しで育ってくれます。
注意点:踏圧に弱いので、雪の上から踏みつけないように注意
根が浅いので増えすぎたときに抜きやすいのがユキノシタの良いところですが、その一方で上から踏みつけると根までダメージが大きく傷んでしまいます。背丈が低いユキノシタに雪がかぶると、気付かずに踏みつけてしまいがちなので、木の根元や塀沿いなどあまり踏まれない場所がおすすめです。
まとめ
寒さに強いグランドカバーの中でも特にきれいな花を楽しめる10種をご紹介しましたが、お気に入りは見つかりましたか?ご紹介したのはどれも丈夫な種類なので、植えたい場所の日当たりや水はけを考慮すれば手間いらずでどんどん増えていってくれる種類ばかり。
ぜひ、お庭の環境にマッチするグランドカバーを選んで、庭いっぱいのお花を楽しんでくださいね!
関連記事
この記事のライター
札幌近郊在住の北海道ガーデナー、沙鳥です。
冬はマイナス20度の豪雪地帯なので、引っ越してきた当初の庭づくりは戸惑うことばかり。
今では楽に冬越しできる丈夫な多年草を中心に、お天気まかせの楽々ガーデニングを楽しんでいます。
年数がたつほど手間いらずに、そして味わい深く。
そんな庭づくりの夢を一緒に叶えましょう♪