【小さなお庭にもおすすめ】紅葉がきれいな庭木~低木編~
おうち時間で紅葉狩り!小さなお庭でも手軽に紅葉を楽しみましょう。

今年の秋はどこかできれいな紅葉を見られましたか?
おうち時間が増えている昨今、家でも紅葉を楽しめたら嬉しいけれど、
・うちの庭は小さいからモミジは植えられない…
・庭木の手入れって大変そう…
と思っている方、低木の庭木ならお手入れの手間も少なく、小さなお庭でも楽しめますよ!
今回は、紅葉がきれいな4種類の低木(最高樹高3m以下)をご紹介していきます。秋のお庭を素敵に彩ってみませんか?
この記事は、お忙しい方のために目次の見出しを追うだけでも内容を理解できるようにしています。
詳しく知りたい方は、このまま読み進めていただくか気になる小見出しをクリックしてみてください。
目次
紅葉がきれいな低木の庭木 おすすめ①「ニシキギ(カミソリノキ)」
ニシキギの紅葉と特徴:真っ赤な紅葉が魅力!枝の翼(よく)も個性的。

漢字で「錦木」と書くこの庭木は、その名の通り真っ赤で鮮やかなとても美しい紅葉が特徴で、世界三大紅葉樹の一つとも言われています。
枝には下の写真のように、翼(よく)というコルク質の四角い羽根のようなものが付くのも特徴で、とても個性的な庭木です。

初夏に咲く薄いクリーム色の小さな花や、秋の赤い実もかわいらしく、季節を感じられる庭木ですよ。小さなシンボルツリーやお庭のアクセントにおすすめです。
ニシキギをきれいに紅葉させる育て方:手がかからず育てやすい!時々透かし剪定を。

暑さ寒さに強く丈夫な種類なので、日当たりの良い場所に植えるときれいに紅葉します。太陽の光をいっぱい当ててあげてくださいね。
枝が込み合うと病虫害が発生しやすくなり紅葉の発色も落ちてしまうので、数年に1度、落葉期に透かし剪定をすると良いでしょう。刈り込みもできますが、紅葉を楽しむなら自然樹形で育てるのがおすすめです。
成長は遅く、管理の手間が少なく育てやすい、初心者にもおすすめの庭木です。
紅葉がきれいな低木の庭木 おすすめ②「コマユミ(ヤマニシキギ、コバマユミ)」
コマユミの紅葉と特徴:真っ赤で鮮やかな紅葉が魅力のかわいらしい庭木。

ニシキギによく似ていて、ニシキギと同じくらい真っ赤で鮮やかな紅葉を楽しませてくれます。ニシキギとの一番の違いは枝に翼がないこと。すっきりとしたかわいらしい印象で、ニシキギよりもコマユミの方が洋風のお庭に合いますよ。
初夏に咲く薄いクリーム色の小さな花や、秋のオレンジ色の実もおしゃれで、季節を感じられる庭木です。小さなシンボルツリーやお庭のアクセントにぴったりの庭木ですよ。
コマユミをきれいに紅葉させる育て方:手がかからずとても育てやすい!

基本的にはニシキギと同じ育て方です。コマユミは翼がない分枝が込み合いづらいので、透かし剪定の頻度も少なくて済みます。
ニシキギ以上に手がかからない、育てやすい庭木ですよ。
紅葉がきれいな低木の庭木 おすすめ③「ドウダンツツジ」
ドウダンツツジの紅葉と特徴:明るい色の真っ赤な紅葉が魅力!

こちらも真っ赤な紅葉が楽しめる庭木です。ニシキギやコマユミよりもややオレンジがかった明るい赤色がとてもきれいで、お庭を鮮やかに彩ってくれますよ。
春に咲く小さな白い花や、夏の爽やかな葉色も魅力的。葉は小ぶりで全体的に控えめな印象なので、どんな雰囲気のお庭にも合わせやすいですよ。
ドウダンツツジをきれいに紅葉させる育て方:西日が当たらない場所に植えよう。

強い日差しにはやや弱いので、夏の日差しが強い地域では西日が当たらない場所に植えると良いでしょう。
成長はそれほど早くないので、自然樹形で育てたい場合は数年に一度、落葉期に枝が込み合っている部分を透かしたり、伸びすぎた枝を切ったりする程度で大丈夫です。低い生垣や仕立て物として育てたい場合は、毎年落葉期に刈り込むと葉が密生してきれいな形が作れますよ。
暑さ寒さに強く、病虫害もあまり発生しない、丈夫で育てやすい庭木です。
紅葉がきれいな低木の庭木 おすすめ④「マルバノキ(ベニマンサク)」
マルバノキの紅葉と特徴:1本でもカラフルな紅葉とハート形の葉が魅力!

その名の通り丸みを帯びた、ハート形の葉がかわいらしいマルバノキ。秋になると、たくさん日が当たった葉は真っ赤に、それ以外の葉は黄色になったり緑のままだったりと、1本の庭木でカラフルな紅葉が楽しめます。
春の新緑も爽やかで、季節によって葉の変化を楽しめる庭木です。小さなシンボルツリーとして育てるのがおすすめですよ。
マルバノキをきれいに紅葉させる育て方:日向に植えると紅葉がきれい!

半日陰でも育ちますが、日がよく当たる場所に植えるときれいな紅葉を楽しめます。
成長はそれほど早くなく、放任でも自然と樹形がまとまります。数年に一度、大きくなってきたと感じたら、冬に長い枝を切り戻すように剪定をしてください。
寒さにはやや弱いですが、暑さには強く、病虫害も発生しづらい庭木です。手がかからず育てやすいので、初心者や忙しい方にもおすすめですよ。
紅葉がきれいな低木の庭木 おすすめ⑤「ヒュウガミズキ」
ヒュウガミズキの紅葉と特徴:庭木では珍しい黄葉で、お庭が明るい雰囲気に!

最後は、庭木では珍しく黄葉し、お庭を明るく彩ってくれるヒュウガミズキです。早春には葉が出る前に黄色い花を株いっぱいに咲かせるので、年に2回、木全体が黄色くなるのを楽しめますよ。
春の赤い新芽や夏の爽やかな黄緑色の葉も美しく、色で季節を感じさせてくれる素敵な庭木です。
和風のイメージが強いかもしれませんが、控えめな印象なのでどんな雰囲気のお庭にも合わせやすいですよ。お庭のアクセントや低い生垣におすすめの庭木です。
ヒュウガミズキをきれいに紅葉させる育て方:西日が当たらない場所で風通し良く。
やや葉焼けしやすいので、西日が当たらない場所に植えましょう。また、横に広がって株立ち状に育っていくので、周囲に余裕をもって植えると伸び伸びとした自然樹形を楽しめます。
成長はそれほど早くありませんが、枝が込み合ってきたら枯枝や元気のない枝、伸びすぎた枝を元から切って風通しを良くすると、病虫害の予防になります。
生垣にする場合は毎年刈り込みを行うときれいな形を保てますよ。剪定や刈り込みは花が終わった直後に行うのがおすすめです。
さいごに

紅葉のピークは1週間くらいと言われていますが、その1週間は樹木ごとに少しずつ違うので、紅葉を目当てにお出かけしても一番きれいな姿を見られるのは稀です。でも、お庭に紅葉する樹木があれば、ピークを逃さずじっくり楽しめますよ。
紅葉の色づき方には地域差があり、朝晩の寒暖差や日差しも影響するので、年によっても違うことがあります。今回ご紹介した育て方を参考に、きれいな紅葉が見られるように工夫してみてくださいね。
広い場所をお持ちの方や、紅葉がきれいな庭木を何種類か組み合わせてお庭を造りたいという方は、前回の記事「【洋風のお庭にぴったり】紅葉がきれいな庭木~中高木編~」も合わせて参考にしてください。
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この記事のライター
樹木医で、千葉県臨海地域での樹木管理経験を持つライターです。
現在は自然豊かな雪国で暮らしています。
個性豊かな植物たちを育てること、眺めることが楽しい!幸せ!癒される…
そんな気持ちが沢山の方に伝わったら嬉しいなと思っています。